【米国】医療機器メールマガジン – 第89号(2021/12/10配信)
■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
1) 医療機器のソフトウェア機能に関する市販前の提出物の内容に関するドラフトガイダンスについて
2) クラスIIおよびクラスIIIに再分類された医療機器について
3) 医療機器における脅威モデリングに関するプレイブックについて
■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
1) 医療機器のソフトウェア機能に関する市販前の提出物の内容に関するドラフトガイダンスについて
(2021/11/4 Updated)
FDAは、医療機器のソフトウェア機能に関する市販前の提出物の内容に関する次のドラフトガイダンスを公表しました。
Content of Premarket Submissions for Device Software Functions
Draft Guidance for Industry and Food and Drug Administration Staff
NOVEMBER 2021
本ガイダンスは、医療機器ソフトウェア機能の安全性および有効性の評価のために、製造業者が市販前申請時に含めることが推奨される文書および情報に関する情報を提供することを目的としています。
推奨される文書および情報として、以下の内容が規定されています。これらは、ソフトウェアが適切に設計、検証およびバリデーションが実施されているか担保するものとなります。
・文書化レベルの評価および根拠
・ソフトウェアの説明
・システムおよびソフトウェアのアーキテクチャ図
・リスクマネジメントファイル
・ソフトウェア要求仕様書(SRS)
・ソフトウェア設計仕様書(SDS)
・ソフトウェア開発および保守の実施
・検証およびバリデーションの一環としてのソフトウェアテスト
・リビジョン履歴
・未解決の問題(バグ、欠陥、エラーなど)
本ドラフトガイダンスが最終化された際は、2005年5月に公表されております、以下のガイダンスに代わるものとなります。
・Guidance for the Content of Premarket Submissions for Software Contained in Medical Devices
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/guidance-content-premarket-submissions-software-contained-medical-devices
本件に関する意見募集は、2022年2月2日まで実施されています。
詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/content-premarket-submissions-device-software-functions
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
2) クラスIIおよびクラスIIIに再分類された医療機器について
(2021/11/23 Updated)
FDAは、尿管ステント付属品等の8種の医療機器をクラスIIおよびクラスIIIに再分類しました。
対象となる医療機器は以下のとおりです。
〇クラスII
・HCV RNAの定性または定量的な検出またはジェノタイピングを目的とした核酸ベースのHCV RNA検査機器
・定性的な検出を目的とした、HCV抗体アッセイ装置
・針刺し防止機構のある単回使用の血液ランセット
・針刺し防止機構の無い単回使用の血液ランセット
・一人の患者に対してのみ複数回使用する血液ランセット
・腹腔鏡パワーモルセレーター
〇クラスIII
・複数回使用する血液ランセット
詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.federalregister.gov/documents/2021/11/22/2021-25379/microbiology-devices-reclassification-of-nucleic-acid-based-hepatitis-c-virus-ribonucleic-acid-assay
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
3) 医療機器における脅威モデリングに関するプレイブックについて
(2021/11/30 Updated)
FDAは、MITRE社が発出している医療機器における脅威モデリングに関するプレイブックを公表しました。
FDAは、これまでも、医療機器のサイバーセキュリティ軽減を目的としたレポートおよびホワイトペーパーを公表しています。
本プレイブックは、関係者が脅威モデリングを実践するための情報提供を目的としており、以下の内容が示されています。
・脅威モデリングの概要
・脅威モデリングを導入する際の注意点
・架空の医療機器における脅威モデリングの実践例
詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/medical-devices/digital-health-center-excellence/cybersecurity
医療機器における脅威モデリングに関するプレイブック
https://www.mitre.org/publications/technical-papers/playbook-threat-modeling-medical-devices
https://www.mitre.org/sites/default/files/publications/Playbook-for-Threat-Modeling-Medical-Devices.pdf
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
※MITRE社について:米国の連邦政府が資金提供を行っている非営利組織であり、人工知能、量子情報科学、健康情報学、宇宙サイバーセキュリティなどの分野に取り組んでいる。