【米国】医療機器メールマガジン – 第92号(2022/3/11配信)

■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) FD&C Act第506Jに基づく医療機器の製造の永久的な中止または中断についてのFDAへの報告に関するドラフトガイダンスにおける意見募集期間の延長について
2) 経腸栄養注入セットを使用している小児における絞首の潜在的危険性について
3) 各種医療機器のクラス分類に関する連邦官報について
4) QSR改正法案について

 

■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) FD&C Act第506Jに基づく医療機器の製造の永久的な中止または中断についてのFDAへの報告に関するドラフトガイダンスにおける意見募集期間の延長について
(2022/2/4 Updated)

弊社メールマガジン第91号でご案内しておりました、FD&C Act第506Jに基づく医療機器の製造の永久的な中止または中断についてのFDAへの報告に関するドラフトガイダンスについて、FDAは、意見募集期間の延長を公表しました。

本ガイダンスは、特定の医療機器製品の不足を防止または軽減するために、当該機器の製造における変更(永久的な中止または中断)について、製造業者がFDAにタイムリーに有益な報告を提供できるようにするものです。

本件に関する意見募集は、2022年4月11日まで実施されています。

詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/07/2022-02472/notifying-the-food-and-drug-administration-of-a-permanent-discontinuance-or-interruption-in

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

2) 経腸栄養注入セットを使用している小児における絞首の潜在的危険性について
(2022/2/8 Updated)

FDAは、経腸栄養注入セットを使用している小児における絞首の潜在的危険性に関するウェブページを公表しました。

経腸栄養注入セットは、経口からの食事の摂取が難しい患者において、経腸栄養剤の投与に使用されます。

経腸栄養チューブが首に絡まったことによる小児患者の死亡が発生したことに伴い、小児患者の保護者および医療従事者を対象に、経腸栄養注入セットの使用における推奨事項が示されています。

詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/medical-devices/safety-communications/potential-risk-strangulation-children-who-use-enteral-feeding-delivery-sets

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

3) 各種医療機器のクラス分類に関する連邦官報について
(2022/2/18 Updated)

FDAは、各種医療機器のクラス分類に関する連邦官報を公表しました。
詳細は、下記のURLより確認することができます。

De Novo分類の要求を受け、以下の医療機器がクラスII(特別管理)に分類されました。

・レポーター発現を利用した微生物および薬剤耐性ウイルスの検出システム
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/04/2022-02368/medical-devices-immunology-and-microbiology-devices-classification-of-the-system-for-detection-of

・代替コントローラー対応の輸液ポンプ
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/04/2022-02369/medical-devices-general-hospital-and-personal-use-devices-classification-of-the-alternate-controller

・炭酸ガス制御式組織培養装置
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/04/2022-02357/medical-devices-general-and-plastic-surgery-devices-classification-of-the-carbon-dioxide-gas

・一般用光電式容積脈波解析ソフトウェア
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/04/2022-02358/medical-devices-cardiovascular-devices-classification-of-the-photoplethysmograph-analysis-software

・芽胞試験片
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/14/2022-03104/medical-devices-general-hospital-and-personal-use-devices-classification-of-the-spore-test-strip

・補助的予測心血管系指標
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/14/2022-03096/medical-devices-cardiovascular-devices-classification-of-the-adjunctive-predictive-cardiovascular

・電気機械式涙液刺激装置
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/18/2022-03540/medical-devices-ophthalmic-devices-classification-of-the-electromechanical-tear-stimulator

・統合型持続グルコースモニタリングシステム
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/18/2022-03504/medical-devices-clinical-chemistry-and-clinical-toxicology-devices-classification-of-the-integrated

・血液透析アクセス用動静脈瘻形成用経皮的カテーテル
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/18/2022-03496/medical-devices-cardiovascular-devices-classification-of-the-percutaneous-catheter-for-creation-of

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

4) QSR改正法案について
(2022/2/18 Updated)

FDAは、QSR改正法案を公表しました。

ISO 13485:2016に整合させることを目的として、2019年に改正法案を発出する見込みであることが2018年に示されており、当初示されていたスケジュールから後ろ倒しで本改正案が公表されています。
改正に伴い、QSRは、QMSR (quality management system regulation)と呼称されます。

改正法案は、本官報の下部で示されています。Subpart AおよびBにおいてISO 13485:2016に対する追加規定や補足が行われており、Subpart CからOはすべてリザーブされています。

本改正法案では、主に以下の改正が示されています。

・ISO13485:2016の参照による組み込み(820.7)
820.7からISO13485:2016を参照する方式で、本規格が組み込まれています。

・品質マネジメントシステムにおける要件(820.10)
ISO13485:2016の参照による組み込みに伴い、品質マネジメントシステムの確立における要求が、820.5から820.10で規定されています。
本項では、以下の内容が規定されています。
– (a)項: 品質マネジメントシステムの文書化の要求
– (b)項: ISO 13485:2016との差分(追加要求事項)
– (c)項: 設計管理適用対象の医療機器の特定
– (d)項: 生命維持等を目的とする医療機器に対する要求事項

・概念の明確化(820.15)
ISO 13485で示されている一部の用語における解釈について示されています。

・記録の管理(820.35)
本項では、記録の管理に関する追加要件が規定されています。製造業者は、ISO 13485の要求事項および本項の要求事項を満たす必要があります。
本項では、以下の内容が規定されています。

– 記録に対する署名および日付の要求(※MDSAPのFDA固有の追加要求事項では規定されていません。)
– 苦情情報の記録に関する要件
– 附帯サービス活動に関する要件
– 21 CFR part 830に基づく、医療機器ごとまたはバッチごとのUDIの記録に関する要求
– FDAが情報の開示可否を判定するために、機密記録にマークをつけられることの明確化

・機器のラベリングおよび包装の管理(820.45)
本項では、機器のラベリングおよび包装の管理に関する追加要件が規定されています。製造業者は、ISO 13485 7.5.1項および本項の要求事項を満たす必要があります。

本件に関する意見募集は、2022年5月24日まで実施されています。
また、最終規則が公開された日から1年後にQMSRは発効される見込みです。

詳細は、下記のURL より確認することができます。
Quality System Regulation Amendments(※改正法案は、ページ下部に記載されています。)
https://www.federalregister.gov/documents/2022/02/23/2022-03227/medical-devices-quality-system-regulation-amendments

Proposed Rule: Quality System Regulation Amendments – Frequently Asked Questions
https://www.fda.gov/medical-devices/quality-system-qs-regulationmedical-device-good-manufacturing-practices/proposed-rule-quality-system-regulation-amendments-frequently-asked-questions

FDA Update Transition to ISO 13485:2016 December 5, 2018
https://www.fda.gov/media/123488/download

※QSR:品質システム規則(Quality System Regulation)
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)