【米国】医療機器メールマガジン – 第95号(2022/6/10配信)

■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) 医療機器の改善の促進に関するドラフトガイダンスについて
2) 2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器におけるフィージビリティ試験(臨床試験)に関する最終ガイダンスについて
3) 新規医療機器のクラス分類に関する連邦官報について
4) 510(k)滅菌パイロットプログラムについて

■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) 医療機器の改善の促進に関するドラフトガイダンスについて
(2022/5/5 Updated)

FDAは、医療機器の改善の促進に関するドラフトガイダンスを公表しました。

本ガイダンスは、FDAの自主的改善プログラム(Voluntary Improvement Program: VIP)に参加した医療機器メーカーへの第三者評価について、機器の品質を高めるための改善を指導することを目的としています。

本プログラムは、過去に実施された、医療機器製造・製品品質自主管理パイロットプログラムの一部を取り入れたものでFD&C Act 510条(k)、513条、515条、28条および520条に基づいて審査される医療機器メーカーのみが対象です。

本ガイダンスでは、VIPについて以下の内容が示されています。

・VIPの特徴
・VIPの運用(参加資格、参加資格における留意事項、参加企業に期待すること、VIPのプロセス)
・FDAの活動とVIPの関係性

本件に関する意見募集は、2022年7月5日まで実施されています。

詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/fostering-medical-device-improvement-fda-activities-and-engagement-voluntary-improvement-program

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

2) 2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器におけるフィージビリティ試験(臨床試験)に関する最終ガイダンスについて
(2022/5/6 Updated)

弊社メールマガジン第83号でご案内しておりました、2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器におけるフィージビリティ試験(臨床試験)に関するガイダンスについて、FDAは、以下の最終ガイダンスを公表しました。

・Feasibility and Early Feasibility Clinical Studies for Certain Medical Devices Intended to Therapeutically Improve Glycemic Control in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus

現在、米国では、従来、2型糖尿病患者のグルコースのモニタ・測定及びインスリンの投与を行う医療機器は承認されていますが、治療的介入により血糖値改善を行う医療機器は販売されておらず、当該機器に対する関心が高まっています。そのような背景により、当該機器におけるフィージビリティ試験に関するFDAの意見がメーカーから求められています。

本ガイダンスでは、2型糖尿病患者の治療的介入による血糖値改善を目的とした特定の医療機器について、フィージビリティの検討のための臨床試験に関する推奨事項が示されています。

詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/feasibility-and-early-feasibility-clinical-studies-certain-medical-devices-intended-therapeutically

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

3) 新規医療機器のクラス分類に関する連邦官報について
(2022/5/6 Updated)

FDAは、以下の新規医療機器のクラス分類に関する連邦官報を公表しました。
詳細は、下記のURLより確認することができます。

De Novo分類の要求を受け、以下の医療機器がクラスII(特別管理)に分類されました。

・経管的アプローチのための取り付け可能な電気機械的外科システム
https://www.federalregister.gov/documents/2022/05/06/2022-09749/medical-devices-general-and-plastic-surgery-devices-classification-of-the-mountable

・磁気的に操作されたカプセル内視鏡システム
https://www.federalregister.gov/documents/2022/05/06/2022-09735/medical-devices-gastroenterology-urology-devices-classification-of-the-magnetically-maneuvered

・可逆的中心静脈還流システム
https://www.federalregister.gov/documents/2022/05/06/2022-09745/medical-devices-cardiovascular-devices-classification-of-the-reverse-central-venous-recanalization

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

4) 510(k)滅菌パイロットプログラムについて
(2022/5/20 Updated)

FDAは、510(k)滅菌パイロットプログラムの実施について公表しました。

EOG滅菌は、米国内で流通している約50%の滅菌医療機器で使用されていると推定されている、ポピュラーな滅菌方法です。
しかし、EOG排出に伴う環境への影響が懸念されています。

EOG滅菌から、その他の「確立されたカテゴリーB」または「新規」に分類される滅菌方法に切り替える場合、この変更が、医療機器の有効性および安全性に影響を与える可能性があるため、新規で510(k)による申請が必要になる可能性があります。

本プログラムは、上記の滅菌方法を使用して単回使用機器の滅菌を行う企業を対象に、FDAの審査のためにマスターファイルを提出するための市販許可手続きを提供することを目的としています。

本プログラムは、2022年5月20日より開始されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.federalregister.gov/documents/2022/05/20/2022-10925/medical-devices-510k-sterility-change-master-file-pilot-program

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)