【米国】医療機器メールマガジン – 第76号(2020/10/28配信)
■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
1) ASCAパイロットプログラムの開始および関連する3つの最終ガイダンスについて
2) 血糖測定システムに関する2つの最終ガイダンスについて
3) 市販前提出の電子配信パイロットについて
4) 傷のない皮膚と接触する特定の機器の生体適合性に関するドラフトガイダンスについて
5) ニチノールを含む医療機器の非臨床評価のための技術的考察に関する最終ガイダン
スについて
6) CDRHが2021年に公表する可能性のあるガイダンス等について
7) 医療機器のサイバーセキュリティに関するディスカッションペーパーについて
■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
1) ASCAパイロットプログラムの開始および関連する3つの最終ガイダンスについて
(2020/9/25 Updated)
FDAは、2020年9月25日に、ASCA(適合性評価のための認定スキーム(Accreditation Scheme for Conformity Assessment) パイロットプログラムを開始しました。
ASCAパイロットプログラムは、医療機器がコンセンサス基準に準拠しているかどうかを判断することを目的に、市販前の試験を実施する第三者試験機関を認定するものであり、2019年9月にドラフトガイダンスが公表されていました(弊社メールマガジン第64号でご案内しておりました通り)。
今回、下記3つの最終ガイダンスが公表されたことで、ASCAパイロットプログラムが完成され、詳細が示されました。
詳細は、下記のURL より確認することができます。
The Accreditation Scheme for Conformity Assessment (ASCA) Pilot Program
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/accreditation-scheme-conformity-assessment-asca-pilot-program
Biocompatibility Testing of Medical Devices – Standards Specific Information for the Accreditation Scheme for Conformity Assessment (ASCA) Pilot Program
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/biocompatibility-testing-medical-devices-standards-specific-information-accreditation-scheme
Basic Safety and Essential Performance of Medical Electrical Equipment, Medical Electrical Systems, and Laboratory Medical Equipment – Standards Specific Information for the Accreditation Scheme for Conformity Assessment (ASCA) Pilot Program
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/basic-safety-and-essential-performance-medical-electrical-equipment-medical-electrical-systems-and
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
2) 血糖測定システムに関する2つの最終ガイダンスについて
(2020/9/28 Updated)
FDAは、血糖測定システムに関する以下2つの最終ガイダンスを公表しました。
以下2つの最終ガイダンスには、臨床現場でのポイント・オブ・ケア(POC)および一般販売用(OTC)の血糖測定システム(BGMS)の市販前届出にあたり、Manufacturerが性能試験を実施する際の推奨事項について示されています。
本件は、2016年, 2018年に公表された同名のドラフトガイダンス(弊社メールマガジン第54号でご案内しておりました通り)を置き換えます。
詳細は、下記のURL より確認することができます。
Blood Glucose Monitoring Test Systems for Prescription Point-of-Care Use.
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/blood-glucose-monitoring-test-systems-prescription-point-care-use
Self-Monitoring Blood Glucose Test Systems for Over-the-Counter Use.
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/self-monitoring-blood-glucose-test-systems-over-counter-use
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
※POC:ポイント・オブ・ケア(Point of Care)
※OTC:一般用(Over The Counter)
※BGMS:血糖測定システム(Blood Glucose Monitoring Test Systems)
3) 市販前提出の電子配信パイロットについて
(2020/10/13 Updated)
FDAは、市販前提出の電子配信パイロットプログラムを公表しました。
本パイロットプログラムは、90日間の間、クラウドファイル共有サービスの「Box」を使用して市販前提出を受け取るCDRHの機能をテストする為のものであり、現在、ボランティアの参加者を募集しています。
詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/medical-devices/how-study-and-market-your-device/electronic-delivery-premarket-submissions-pilot#request
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
4) 傷のない皮膚と接触する特定の機器の生体適合性に関するドラフトガイダンスについて
(2020/10/14 Updated)
FDAは、傷のない皮膚と接触する特定の機器の生体適合性に関するドラフトガイダンスを公表しました。
本ドラフトガイダンスでは、傷のない皮膚と接触する一般的なポリマーや布地で作られた特定の機器の市販前提出で提供する必要がある生体適合性情報の種類に関する考え方を示したものであり、既存の生物学的安全性評価に関するガイダンス(*)に新たな選択肢を追加するものです。
詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/select-updates-biocompatibility-certain-devices-contact-intact-skin
*既存の生物学的安全性評価に関するガイダンスは、下記の通りであり、2020年9月に更新されています(弊社メールマガジン第75号でご案内しておりました通り)。
Use of International Standard ISO 10993-1, “Biological evaluation of medical devices – Part 1: Evaluation and testing within a risk management process.
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/use-international-standard-iso-10993-1-biological-evaluation-medical-devices-part-1-evaluation-and
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
※CDRH :医療機器・放射線保健センター(Center for Device and Radiological Health)
5) ニチノールを含む医療機器の非臨床評価のための技術的考察に関する最終ガイダン
スについて
(2020/10/14 Updated)
FDA は、ニチノールを含む医療機器の非臨床評価のための技術的考察に関する最終ガイダンスを公表しました。
ニチノールとは、ニッケルとチタンの合金であり、熱による形状記憶の性質を持ち、本最終ガイダンスでは、複雑な熱機械的挙動を持つニチノールを含有する医療機器の安全性と性能の評価について示されています。
なお、本最終ガイダンスは2019年4月に公表されたドラフトガイダンスがファイナライズされたものです(弊社メールマガジン第59号でご案内しておりました通り)。
詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/technical-considerations-non-clinical-assessment-medical-devices-containing-nitinol
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
6) CDRHが2021年に公表する可能性のあるガイダンス等について
(2020/10/16 Updated)
CDRHは、2021年に公表する可能性のあるガイダンス等について発表しました。
本発表では、以下3つのリストが示されており、AリストにはSafety and Performance Based Pathway(安全性と性能に基づく経路)に関連するガイダンスが含まれています。
・Aリスト(2020年度に公表する予定の優先医療機器ガイダンス文書)
・Bリスト(2020年度にリソースが許す限り公表する予定のガイダンス文書)
・FDAが遡及的検討の対象としている1981年、1991年、2001年および2011年に発行されたガイダンス文書のリスト
詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/medical-devices/guidance-documents-medical-devices-and-radiation-emitting-products/cdrh-proposed-guidances-fiscal-year-2021-fy-2021
※CDRH :医療機器・放射線保健センター(Center for Device and Radiological Health)
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
7) 医療機器のサイバーセキュリティに関するディスカッションペーパーについて
(2020/10/19 Updated)
FDAは、医療機器のサイバーセキュリティの安全性を確保する取り組みの一環として、患者へのサイバーセキュリティの脆弱性の伝達に関するディスカッションペーパーを公開しました。
本ディスカッションペーパーでは、サイバーセキュリティの脆弱性について、患者や介護者とコミュニケーションを行う際の考慮事項やフレームワークについて示されています。
また、FDAは本ディスカッションペーパーに対し、2020年12月21日まで意見募集を行っています。
詳細は、下記のURL より確認することができます。
https://www.fda.gov/about-fda/cdrh-patient-engagement/communicating-cybersecurity-vulnerabilities-patients-considerations-framework
※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)