【米国】医療機器メールマガジン – 第83号(2021/5/31配信)

■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) 変更された承認済の認知規格および新規の認知規格について
2) 埋め込み機器に対する家庭用電化製品の磁石の影響について
3) 植え込み型ブレインコンピューターインターフェース(BCI)機器に関する最終ガイダンスについて
4) 末梢血管アテレクトミー機器の510(k)提出に関する最終ガイダンスについて
5) MR環境における医療機器の安全性のための試験およびラベリングに関する最終ガイダンスについて
6) 2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器におけるフィージビリティ試験(臨床試験)に関するドラフトガイダンスについて
7) 医療機器のラベルおよびパッケージへの米国医療関連商品コード(NHRIC)および米国医薬品コード(NDC)の使用における施行方針に関する最終ガイダンスについて
8) 患者および医療従事者への医療機器における材料情報の提供に関するディスカッション

 

■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) 変更された承認済の認知規格および新規の認知規格について
(2021/4/28 Updated)

FDAは、変更された承認済の認知規格および新規の認知規格を公表しました。

認知規格は、FD&C Act Section 514に基づき、機器の市販前審査書類の一部およびその他の要件を満たすために使用することができます。

FDAの認知規格は、下記のデータベースより確認することができます。
https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfStandards/search.cfm

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.federalregister.gov/documents/2021/04/29/2021-08992/food-and-drug-administration-modernization-act-of-1997-modifications-to-the-list-of-recognized

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
※FD&C Act:連邦食品・医薬品・化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act)

2) 埋め込み機器に対する家庭用電化製品の磁石の影響について
(2021/5/13 Updated)

FDAは、埋め込み機器に対する家庭用電化製品の磁石の影響に関する通知を公表しました。

家庭用電化製品の内、特に高磁界強度の磁石を有する一部の携帯電話やスマートウォッチが埋め込み機器の正常な動作に一時的に影響を与える可能性があります。

現時点でリスクは低いと考えられていますが、これを踏まえ、FDAは、ペースメーカー等の埋め込み機器を使用している患者に対する注意事項を公表しました。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-brief-fda-continues-monitor-effects-magnets-consumer-electronics-implanted-medical-devices

また、ペースメーカー等の埋め込み機器を使用している患者に対する注意事項について、同様の通知が公表されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/radiation-emitting-products/cell-phones/magnets-cell-phones-and-smart-watches-may-affect-pacemakers-and-other-implanted-medical-devices

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

3) 植え込み型ブレインコンピューターインターフェース(BCI)機器に関する最終ガイダンスについて
(2021/5/20 Updated)

弊社メールマガジン第57号でご案内しておりました、植え込み型ブレインコンピューターインターフェース(BCI)機器に関するガイダンスについて、FDAは、最終ガイダンスを公表しました。

本最終ガイダンスは、中枢神経系または末梢神経系と接続して、麻痺または切断術を受けた患者の運動機能および/または感覚機能の喪失を回復させる機器である植え込み型ブレインコンピューターインターフェース(BCI)機器の非臨床および臨床試験に関する考慮事項が示されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/implanted-brain-computer-interface-bci-devices-patients-paralysis-or-amputation-non-clinical-testing

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

4) 末梢血管アテレクトミー機器の510(k)提出に関する最終ガイダンスについて
(2021/5/20 Updated)

弊社メールマガジン第73号でご案内しておりました、末梢血管アテレクトミー機器の510(k)提出に関するガイダンスについて、FDAは、最終ガイダンスを公表しました。

アテレクトミー(粥腫(しゅくしゅ)切除)とは、動脈硬化性プラークを除去するために行われる介入処置です。
本最終ガイダンスは、Product Code MCWに分類される、末梢血管に適用されるアテレクトミー機器の510(k)提出における推奨事項が示されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/peripheral-vascular-atherectomy-devices-premarket-notification-510k-submissions

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

5) MR環境における医療機器の安全性のための試験およびラベリングに関する最終ガイダンスについて
(2021/5/20 Updated)

弊社メールマガジン第62号でご案内しておりました、MR環境における医療機器の安全性のための試験およびラベリングに関するガイダンスについて、FDAは、最終ガイダンスを公表しました。

本最終ガイダンスは、MR環境における医療機器の安全性と互換性を評価するための試験に関するFDAの推奨事項と、MR環境におけるラベリングの安全情報の推奨形式が示されています。

本ガイダンスは、弊社メールマガジン第10号でご案内しておりました、2014年に公表された以下のガイダンスを置き換えるものです。

・Establishing Safety and Compatibility of Passive Implants in the Magnetic Resonance (MR) Environment

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/testing-and-labeling-medical-devices-safety-magnetic-resonance-mr-environment

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

6) 2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器におけるフィージビリティ試験(臨床試験)に関するドラフトガイダンスについて
(2021/5/20 Updated)

FDAは、2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器におけるフィージビリティ試験(臨床試験)に関するドラフトガイダンスを公表しました。

現在、米国では、2型糖尿病患者の血糖値改善を行う医療機器は販売されていないものの、当該機器に対する関心が高まっており、当該機器におけるフィージビリティ試験に関するFDAの意見がメーカーから求められています。

本ドラフトガイダンスでは、2型糖尿病患者の血糖値改善を目的とした特定の医療機器について、フィージビリティの検討のための臨床試験に関する推奨事項が示されています。

本件に関する意見募集は、2021年7月20日まで実施されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/feasibility-and-early-feasibility-clinical-studies-certain-medical-devices-intended-therapeutically

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)

7) 医療機器のラベルおよびパッケージへの米国医療関連商品コード(NHRIC)および米国医薬品コード(NDC)の使用における施行方針に関する最終ガイダンスについて
(2021/5/20 Updated)

FDAは、医療機器のラベルおよびパッケージへの米国医療関連商品コード(NHRIC)および米国医薬品コード(NDC)の使用における施行方針に関する最終ガイダンスを公表しました。

本最終ガイダンスは、弊社メールマガジン第27号でご案内しておりました、既存のガイダンスを置き換えるものです。

UDIの導入に伴い、医療機器の誤認を避けること等を目的として、NHRIC/NDCコードの使用の終了について規定されています。本ガイダンスにおいて、当該対応期限を2021年9月24日から2023年9月24日までに延長するよう公表されています。

一方、ラベラーからの要求があれば、2014年9月24日までにUDI発行システムの下で割り当てられたラベラーコードについては、継続使用を要求することができます。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/enforcement-policy-regarding-use-national-health-related-item-code-and-national-drug-code-numbers

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)
※NHRIC:米国医療関連商品コード(National Health Related Item Code)
※NDC:米国医薬品コード(National Drug Code)
※UDI:機器固有識別子(Unique Device Identification)

8) 患者および医療従事者への医療機器における材料情報の提供に関するディスカッションペーパーの公表について
(2021/5/20 Updated)

FDAは、2019年11月に行われた免疫学的機器パネル諮問委員会の会議を受け、患者および医療従事者への医療機器における材料情報の提供に関するディスカッションペーパーを公表しました。

現在、米国では、30日以上長期曝露される医療機器において患者用のラベリングは必須ではありませんが、免疫学的な反応に起因する健康被害を及ぼす可能性のある材料が使用されていることもあります。

そこで、本ディスカッションペーパーでは、長期曝露される医療機器のラベルに、患者に接触する材料に関するより具体的な材料情報を記載することを検討しています。

対象となる医療機器には、埋め込み機器および30日以上繰り返し使用されることが意図されている医療機器が含まれます。

本件に関する意見募集は、2021年7月19日まで実施されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-brief-fda-solicits-public-feedback-discussion-paper-part-its-ongoing-commitment-patient-safety

本ディスカッションペーパーは、下記のURLより確認することができます。
https://www.fda.gov/media/148860/download

※FDA:米国食品医薬局(Food and Drug Administration)