【欧州(EU)】医療機器メールマガジン – 第99号(2022/10/14配信)
■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
1) MDCGにより新たに承認された文書について
2) 製造物責任指令の改正および非契約民事責任規則を人工知能に適応させるための指令の提案について
3) MDRにおけるNotified Bodyの認定について
4) 欧州MDR・IVDR関連情報ページについて
■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
1) MDCGにより新たに承認された文書について
(2022/9/14 Updated)
MDCGより、新たに以下の文書が承認されました。
詳細は、下記のURLより確認することができます。
・MDCG 2022-15 Guidance on appropriate surveillance regarding the transitional provisions under Article 110 of the IVDR (September 2022)
レガシーデバイスにおいて、IVDD下で承認された品質マネジメントシステムが2025年5月26日まで維持される一方で、市販後監視やビジランス等のIVDRの要求事項はレガシーデバイスにも適用され、ノーティファイドボディによるサーベイランスの対象となります。
本ガイダンスでは、IVDR第110条3項第2段落および第3段落に規定されている、ノーティファイドボディにより実施されるレガシーデバイスのサーベイランス活動を明確化することを目的としています。
本ガイダンスでは、IVDR第110条3項に準拠したサーベイランスにおいて、ノーティファイドボディが検証するポイントについての解説や、サーベイランスにおいてノーティファイドボディが識別しなければならない4つのシナリオおよびシナリオ別の留意事項等が示されています。
・MDCG 2021-22 rev.1 Clarification on “”first certification for that type of device”” and corresponding procedures to be followed by notified bodies (September 2022)
本ガイダンスでは、IVDR第48条6項で規定されている専門家パネルのコンサルテーションの適用要否の判断基準について規定されています。
本改訂では、ノーティファイドボディが専門家パネルの協議を検討するにあたり、製品について同タイプまたは異なるタイプの機器とみなされる場合の判断の指針や具体例等が示されました。
・Manual on Borderline and Classification in the Community Regulatory Framework for Medical Devices (September 2022)
本ガイダンスは、ヘルシンキ手順を経て決定したボーダーライン製品の医療機器への該当性およびクラス分類を公表するものであり、以下の項目に従い、特定のボーダーライン製品についての背景情報および決定結果が示されています。
・ 医療機器と体外診断薬
・ 医療機器と先進医療用医薬品(ATMP)を含む医薬品
・ 医療機器と殺生物剤
・ 医療機器とヒト由来物質
・ 医療機器と化粧品
・ 医療機器と食品
・ 医療機器と個人防護具
・ 医療機器と一般消費財
・ その他の医療機器
※MDCG:医療機器調整グループ(Medical Device Coordination Group)
※MDD:欧州医療機器指令(Medical Device Directive)
※IVDR:欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)”
2) 製造物責任指令の改正および非契約民事責任規則を人工知能に適応させるための指令の提案について
(2022/9/28 Updated)
欧州委員会は、製造物責任指令の改正および非契約民事責任規則を人工知能に適応させるための指令の提案について公表しました。
現行の製造物責任指令において、スマート製品や人工知能等に基づく製品のカテゴリはカバーされていません。また、ソフトウェアの更新の欠陥、機械学習アルゴリズムの欠陥または製品の動作に不可欠なデジタル サービスの欠陥についての責任が明確ではありません。
これらの問題を踏まえ、製造物責任指令の改正および、新たに非契約民事責任規則を人工知能に適応させるための指令の公表が予定されています。
製造物責任指令の改正のポイントは、以下のとおりです。
・変更または更新されるビジネスモデル(製品)も考慮された内容に改正される。
・請求者が法廷で自分の主張を証明する必要があるという証拠および情報を開示することが企業に要求されるようになる。
・現行の指令では、EU域外で製造された欠陥製品に対して輸入者が責任を負うことになっているが、消費者がEU域外の企業の法定代理人に補償を求めることができるようになる。
・現行の指令で定められている補償費用の下限および上限が撤廃される。
・基本的権利の侵害に対する補償は本指令下においては行われないが、非契約民事責任規則を人工知能に適応させるための指令においてAIに基づく製品による基本的権利の侵害についてカバーされる。
詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_22_5807
3) MDRにおけるNotified Bodyの認定について
(2022/9/29 Updated)
欧州では、各指令、規則ごとのノーティファイドボディの一覧がNANDOリストにて公開されていますが、この度、MDRにおけるNotified Bodyとして、以下の追加認定が発表されました。
・POLSKIE CENTRUM BADAN I CERTYFIKACJI S.A. (Poland)
・DNV Product Assurance AS (Norway)
詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://ec.europa.eu/growth/tools-databases/nando/index.cfm?fuseaction=directive.notifiedbody&dir_id=34
※NANDO: New Approach Notified and Designated Organisations
4) 欧州MDR・IVDR関連情報ページについて
サン・フレアでは、MDR・IVDRにおける主要なガイダンス情報や、MDR・IVDR適用日の延期に至るまでの過程、Notified Bodyの認定状況等を、下記、弊社WEBサイトにてご提供しております。随時、追加や更新を行ってまいりますので、日々の業務や情報収集に是非お役立ていただけましたら幸いです。
■欧州MDR関連情報
https://md.sunflare.com/news/medicaldeviceregulation/
■規制対応のための重要資料
https://md.sunflare.com/lawsystem_category/lawsystem_eu/
上記ページでは、欧州委員会等規制当局から発表される情報等をもとに、以下の情報を取りまとめております。
・MDR移行スケジュール
・MDRにおける主要な改正事項
・MDRにおける主要なガイダンス情報
・主要ガイダンス文書発行に関する今後の見通し
・ノーティファイドボディ リスト一覧(IVDR:体外診断用医療機器)
・ノーティファイドボディ リスト一覧(MDR:医療機器)
・医療機器関連法規制対応のための重要資料
サン・フレアでは、弊社サービスを通じて培ってきた知見やノウハウを活かしながら、今後もお客様へ有益な情報を提供してまいります。