【欧州(EU)】医療機器メールマガジン – 第100号(2022/11/11配信)

■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) MDR附属書IIおよびIIIに基づく技術文書の提出のためのベストプラクティスガイダンスについて
2) EUリファレンス・ラボがない場合のクラスD体外診断用医療機器における措置について
3) サイバーセキュリティのポジションペーパーについて
4) MDRに基づく機器の「適応外」使用から生成されたデータについて
5) MDRにおけるNotified Bodyの認定について
6) MDCGにより新たに承認された文書について
7) 欧州MDR・IVDR関連情報ページについて

 

■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) MDR附属書IIおよびIIIに基づく技術文書の提出のためのベストプラクティスガイダンスについて
(2022/10/6 Updated)

Team-NBは、MDR附属書IIおよびIIIに基づく技術文書の提出のためのベストプラクティスガイダンスを公表しました。

本ガイダンスでは、MDR附属書IIおよび附属書IIIに基づき、技術文書に記載すべき内容について解説されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.team-nb.org/team-nb-position-paper-on-bpg-technical-documentation/

※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)

2) EUリファレンス・ラボがない場合のクラスD体外診断用医療機器における措置について
(2022/10/7 Updated)

Team-NBは、EUリファレンス・ラボがない場合のクラスD体外診断用医療機器における措置を公表しました。

本ガイダンスでは、EUリファレンス・ラボが指定されるまでの間、ノーティファイドボディが適用できるクラスD体外診断用医療機器の検証に関する可能な解決策を示すことを目的としています。

ノーティファイドボディは以下の手順を文書化する必要があります。

・検証プロセス
・バッチの成否を決定する基準を含め、その機器について試験する必要があるすべての関連した重要なパラメータを特定する試験計画の確立
・必要なサンプルまたはバッチ試験の実施に関する製造業者との合意形成のための規定

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.team-nb.org/class-d-measures-in-the-absence-of-eu-reference-laboratories/

3) サイバーセキュリティのポジションペーパーについて
(2022/10/10 Updated)

Team-NBは、サイバーセキュリティのポジションペーパーを公表しました。

本ポジションペーパーでは、サイバーセキュリティに関するTeam-NBの提言として以下の内容が示されています。

・IEC 81001-5-1は、欧州委員会によって整合化される見込みである。移行期間終了後に速やかに製造業者に採用される必要がある。
・IEC TR 60601-4-5は、医療機器のセキュリティ仕様の文書化においても使用することができる。
・セキュリティリスク評価のアプローチを調和させる。例えば、すべての関連する脅威を確実にカバーするために、体系的な脅威モデリング手法を使用することが推奨される。
・ペネトレーションテストはセキュリティの検証および妥当性確認の主要な手段であり、医療機器はそのライフサイクルを通じて、適切な間隔で適切なペネトレーションテストを実施することが推奨される。
・セキュアな開発ライフサイクルを採用する。
・サイバーセキュリティPMSプロセスの適合性および有効性は、ノーティファイドボディによるMDR/IVDRの規制監査を通じて適合性評価の一部となる可能性がある。したがって、製造業者は、サイバーセキュリティPMSを検討し、規制の指針および要件に従って文書を作成することが推奨される。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.team-nb.org/cyber-security-position-paper/

※PMS:市販後監視(Post-Market Surveillance)
※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)
※IVDR:欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)

4) MDRに基づく機器の「適応外」使用から生成されたデータについて
(2022/10/11 Updated)

Team-NBは、MDRに基づく機器の「適応外」使用から生成されたデータを公表しました。

本ガイダンスでは、以下の内容が示されています。

・”off-label use(適応外使用)”の定義
・製造業者は誤使用が特定された場合、リスクコントロール手段を用いてリスクを除去または管理しなければならない。
・但し、アンメットメディカルニーズに対して、他に承認された実行可能な代替手段がない状況下で機器が使用される可能性もある。製造業者は、そのような適応外使用に関して、臨床評価の一環として、MDR附属書XIVの臨床評価の計画、継続的な実施および文書化の要件に従って報告されたものとして、適応外データを全体的な臨床評価の一部として考慮する必要がある。
・適応外データの意図した目的および効能拡大への使用可否
・アンメットメディカルニーズに対する医療機器の適合性評価手順の適用除外

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.team-nb.org/data-generated-from-off-label-use-of-a-device-under-the-eu-medical-device-regulation-2017-745/

※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)

5) MDRにおけるNotified Bodyの認定について
(2022/10/14 Updated)

欧州では、各指令、規則ごとのノーティファイドボディの一覧がNANDOリストにて公開されていますが、この度、MDRにおけるNotified Bodyとして、以下の追加認定が発表されました。

・Kiwa Dare B.V. (Netherlands)
・ENTE CERTIFICAZIONE MACCHINE SRL (Italy)

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://ec.europa.eu/growth/tools-databases/nando/index.cfm?fuseaction=directive.notifiedbody&dir_id=34

※NANDO: New Approach Notified and Designated Organisations

6) MDCGにより新たに承認された文書について
(2022/10/31 Updated)

MDCGより、新たに以下の文書が承認されました。
詳細は、下記のURLより

・MDCG 2019-6 Rev.4 – Questions and answers: Requirements relating to notified bodies

https://health.ec.europa.eu/latest-updates/mdcg-2019-6-rev4-questions-and-answers-requirements-relating-notified-bodies-october-2022-2022-10-27_en

本ガイダンスは、MDRおよびIVDRにおけるノーティファイドボディへの要求事項に関するQ&Aです。
本改訂版では、Question III.6が更新されています。

・MDCG 2022-16 – Guidance on Authorised Representatives Regulation (EU) 2017/745 and Regulation (EU) 2017/746

https://health.ec.europa.eu/latest-updates/mdcg-2022-16-guidance-authorised-representatives-regulation-eu-2017745-and-regulation-eu-2017746-2022-10-31_en

本ガイダンスでは、MDRおよびIVDR第11条に規定されている法定代理人に関する以下の要求事項が解説されています。

・法定代理人の指定および委託(第11条第1項~第4項)
・EUDAMEDによる法定代理人の登録義務および製造業者の登録に対する検証の義務(第11条第3項(c))
・法定代理人の責務(第11条第3項(a)~(h))
・欠陥のある機器に対する法定代理人の法的責任(第11条第5項)
・委託の終了(第11条第6項)
・法定代理人の変更(第12条)
・法定代理人の法規制遵守責任者(第15条第6項)
・市場監視
・レガシーデバイスに適用される、MDD下における法定代理人の要求事項

製造業者が複数の法定代理人を有する場合や、法定代理人が製造業者との委託を終了させる状況などについても、具体的な説明が記載されています。

※MDCG:医療機器調整グループ(Medical Device Coordination Group)
※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)
※IVDR:欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)

7) 欧州MDR・IVDR関連情報ページについて
サン・フレアでは、MDR・IVDRにおける主要なガイダンス情報や、MDR・IVDR適用日の延期に至るまでの過程、Notified Bodyの認定状況等を、下記、弊社WEBサイトにてご提供しております。随時、追加や更新を行ってまいりますので、日々の業務や情報収集に是非お役立ていただけましたら幸いです。

■欧州MDR関連情報
https://md.sunflare.com/news/medicaldeviceregulation/

■規制対応のための重要資料
https://md.sunflare.com/lawsystem_category/lawsystem_eu/

上記ページでは、欧州委員会等規制当局から発表される情報等をもとに、以下の情報を取りまとめております。

・MDR移行スケジュール
・MDRにおける主要な改正事項
・MDRにおける主要なガイダンス情報
・主要ガイダンス文書発行に関する今後の見通し
・ノーティファイドボディ リスト一覧(IVDR:体外診断用医療機器)
・ノーティファイドボディ リスト一覧(MDR:医療機器)
・医療機器関連法規制対応のための重要資料

サン・フレアでは、弊社サービスを通じて培ってきた知見やノウハウを活かしながら、今後もお客様へ有益な情報を提供してまいります。