【欧州(EU)】医療機器メールマガジン – 第82号(2021/4/30配信)

■ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) スイスの相互承認協定に関する改正案の公表について
2) 専門家パネルに関するウェブサイトの公表について
3) MDRにおけるNotified Bodyの認定について
4) MDCGにより新たに承認された文書について
5) 整合規格に関する文書およびMDCGによるガイダンスについて
6) 高リスクの医療機器に対する評価方法の見直しの提言について
7) 欧州MDR関連情報ページについて

 

■ 詳細情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

1) スイスの相互承認協定に関する改正案の公表について
(2021/3/31 Updated)

欧州委員会は、スイスとの相互承認協定の小規模な改正案を公表しました。
本改正案では、MDRにおいて規定されている既存の医療機器製品(MDD認証品)の経過措置を、スイスにおいても同様に、スイスの現法に基づいて経過措置を適用することを認めるとしています。本改正により、MDD認証品の経過措置が欧州とスイス間で相互に認められることとなります。
両者間で合意があれば、本改正案は2021年5月26日に発効されます。

なお、MDRに関する相互承認協定については、合意の時期は未定とされています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.team-nb.org/wp-content/uploads/2021/03/Message-EU-Switzerland-MRA-Information-from-the-Commission.pdf

※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)

2) 専門家パネルに関するウェブサイトの公表について
(2021/3/23 Updated)

欧州委員会は、専門家パネルに関するウェブサイトを公表しました。

本ウェブサイトでは、専門家パネルに関する以下の事項が規定されています。

・適格基準、実施業務
・専門家パネルが設置されている医学分野
・専門家パネルの関与が必要な機器の分類
・専門家パネルへの応募方法

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://ec.europa.eu/health/md_expertpanels/overview_en

3) MDRにおけるNotified Bodyの認定について
(2021/4/7 Updated)

欧州では、各指令、規則ごとのノーティファイドボディの一覧がNANDOリストにて公開されています。

この度、MDRにおける20番目のNotified Bodyとして、以下の追加認定が発表されました。

・Eurofins Expert Services Oy (Finland)

詳細は、下記のURLより確認することができます。
http://ec.europa.eu/growth/tools-databases/nando/index.cfm?fuseaction=directive.notifiedbody&dir_id=34

※NANDO:New Approach Notified and Designated Organisations
※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)

4) MDCGにより新たに承認された文書について
(2021/4/16 Updated)

MDCGより、新たに以下の文書が承認されました。

・Is your software a Medical Device?
本文書では、弊社メールマガジン第64号でご案内しておりましたMDCG 2019-11 Guidance on Qualification and Classification of Software in Regulation (EU)で規定されている、MDSWの該当性判断基準および医療機器または体外診断用医療機器としてMDSWを認定するための手順と同一の考え方が示されています。
https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/md_sector/docs/md_mdcg_2021_mdsw_en.pdf

・MDCG 2021-4 Application of transitional provisions for certification of class D in vitro diagnostic medical devices according to Regulation (EU) 2017/746
本文書では、2022年5月26日までのクラスDの体外診断用医療機器における専門家委員会およびEUリファレンス・ラボに関するIVDRの規定の適用について示されています。
https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/md_sector/docs/mdcg_2021-4_en.pdf

※MDCG:医療機器調整グループ(Medical Device Coordination Group)
※MDSW:医療機器ソフトウェア(Medical Device Software)
※IVDR:欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)

5) MDCGにより新たに承認された文書について
(2021/4/16 Updated)

欧州委員会は、整合規格に関する文書を公表しました。

本文書は、MDRおよびIVDRの整合規格の公示に向けた欧州規格の改訂および新規規格の作成に関する欧州委員会からCEN/CENELECへの依頼文書の合意版です。

本文書の附属書に、将来的に整合規格に指定される規格のリストが示されています。
今後、整合規格化に向けた作業(Annex Zの作成)が行われ、2024年5月27日までに完了する見込みです。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://ec.europa.eu/growth/tools-databases/mandates/index.cfm?fuseaction=search.detail&id=599

また、MDCGより、新たに以下の文書が承認されました。

・MDCG 2021-5 Guidance on standardisation for medical devices

本文書では、MDRおよびIVDRにおける整合規格の公示へのプロセスや法的な位置付け等が規定されています。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/md_sector/docs/md_mdcg_2021_5_en.pdf

※IVDR:欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)
※MDR:欧州医療機器規則(Medical Device Regulation)

6) 高リスクの医療機器に対する評価方法の見直しの提言について
(2021/4/16 Updated)

EUの出資プロジェクトであるCORE-MDは、高リスクの医療機器に対する評価方法の見直しを提言しました。

本プロジェクトは、高リスクの医療機器の中でも、特に循環器系および整形外科系に焦点を当てており、無作為化試験等を用いたエビデンスの創出、AI/ML(人工知能/機械学習)を用いた医療機器の評価方法、小児用の医療機器の評価方法RWE(Real World Evidence)の利活用などについて検討しています。

本プロジェクトからの提言は、欧州委員会の臨床研究および臨床評価に関するワーキンググループに提出され、EUのガイダンス文書や共通仕様書の作成の基礎として検討される予定です。

詳細は、下記のURLより確認することができます。
https://www.team-nb.org/wp-content/uploads/2021/04/CORE-MD_press_release_-13April-2021_FINAL.pdf

7) 欧州MDR関連情報ページについて
サン・フレアでは、MDRにおける主要なガイダンス情報や、MDR適用日の延期に至るまでの過程、Notified Bodyの認定状況等を、下記、弊社WEBサイトにてご提供しております。随時、追加や更新を行ってまいりますので、日々の業務や情報収集に是非お役立ていただけましたら幸いです。

■欧州MDR関連情報
https://md.sunflare.com/news/medicaldeviceregulation/

■規制対応のための重要資料
https://md.sunflare.com/lawsystem_category/lawsystem_eu/

上記ページでは、欧州委員会等規制当局から発表される情報等をもとに、以下の情報を取りまとめております。

・MDR移行スケジュール
・MDRにおける主要な改正事項
・MDRにおける主要なガイダンス情報
・主要ガイダンス文書発行に関する今後の見通し
・ノーティファイドボディ リスト一覧(IVDR:体外診断用医療機器)
・ノーティファイドボディ リスト一覧(MDR:医療機器)
・医療機器関連法規制対応のための重要資料

サン・フレアでは、弊社サービスを通じて培ってきた知見やノウハウを活かしながら、今後もお客様へ有益な情報を提供してまいります。